独自のノウハウに基くロストワックス技法を使って独創的で自由な発想のシルバーアクセサリー作りをお手伝い。
ロストワックス技法とは?
ロストワックス技法は、ジュエリーやシルバーアクセサリーを制作するのに最もポピュラーな制作技能です。
ハードワックスとソフトワックスが在りパラフィン(蝋)にビニール系素材を混合(この割合で溶解温度、流動性、切削性などに違いがでます)
したチューブや、ブロック、板、線、状の素材ワックスをヤスリ、リューター、スパチラ等で整形し完成した物(ワックス原型)を金枠にいれ石膏で埋没し焼成します。
焼成することでワックスは燃えて無くなります(ロスト)により出来る空洞に
溶解したシルバーなどの金属を流し込んでワックス原型と同じ物を作る精密鋳造技術(キャスト技法)の総称です。
※ロストワックスの利点
金属に比べてやわらかいため加工が容易で体力のない女性でも容易に製作が出来ます。
溶かしたワックスの盛り付けや、切削が何度でもでき、形状を見ながらの造形が可能です 。
銀粘土などと違って素材の時間経過による変化が、少ないため製作時間を気にしないで加工が出来ます。
※ロストワックスの欠点
まれにではあるが溶解した金属を流し込む、鋳造段階でカーボンの巻き込みや石膏の剥奪等で
製品にならない場合があります。
また製造特性上、均一な平面(板状)作品の製作には、不向きとされています。
実践的ロストワックス技法の勧め
僕がロストワックスでジュエリーの原型作りを始めたのは、かれこれ三十数年前
そのころは、ロストワックスで原型を作る人も少なく、ジュエリーの職人さんからは、子供のお遊び程度に見られていました。
また技術の確立もなく、すべてを自己流で開発し取り巻きのリングの原型もワックスで作くれるようになりました。
そのころ取り巻きまでワックスで作るのは僕くらいだったとおもいます。
おかげで地金の職人さんからも認めれる様にはなりましたが?
よくワックスを教える教室では、完成したワックスの表面は、ストッキングで磨きなさいとか、裏抜きはスパチラで抜きなさいとかけっこうワックス特有の決まり?があるようです。
僕の工房には一切ありません。 なぜか?無駄なことしたくないからです。
特にシルバーは、鋳造した表面は、一皮むかないときれいな鏡面にはなりません。まして石膏で埋没しますので鋳造肌は、石膏の肌になります。
裏抜きだって金属用のリューターで削ったほうが早いです。
あくまでもロストワックスは、その名の通り無くなる物。造形の過程でしかありません。鋳造して金属になって初めて製品です。
ですから無駄なことは、必要ないのです。
このようにアトリエルフェでは、実践で培ったノウハウを基にワックス原型の制作指導をしています。
時々生徒さんに聞かれるのが、「ワックス技法って彫金技法より下なんですか?」です
最初にも書きましたが、昔はそんな風潮もありました。
でも比べることがナンセンスです。
彫金には、彫金(この場合、地金技法と言うべきでしょうが)の ワックスにはワックスの良さ?必要性があり
ひとつの作品を作るためには、どちらも必要な技法で、比べることではないのです。
ワックスは鋳造して金属になり、その金属は彫金技術で組上げたり、仕上げたり、石をとめたりて作品になるのですから。
アトリエルフェでは、ワックス原型の制作から製品の完成まで、すべてを学んで、初めて一人前になれると考えます。
すべて工程を自分で極めたい。そんなプロ志向の方のために鋳造工程も見学できます。
アトリエルフェでは、鋳造を含む全ての工程を教室内で行っています。ワックスで完成度の高い原型を作る事は重要なことですが、そのロストワックスには作品的な価値は在りません。
その名が示す様にロスト、無くなる物なのです。鋳造によって鋳込んだ金属を仕上げて、初めて作品としての価値が生まれます。
ですからロストワックスとキャスティング(鋳造)は、どちらが欠けても成り立たない物なのです。
その重要な鋳造も遠心鋳造機を使った工程をリアルに見学することも可能です。
ワックス立て |
成型したロストワックスを埋没台にセットします。 |
埋 没 |
金枠を付けて石膏を流し込み一時間ほど乾燥させます。 |
焼 成 |
乾燥した鋳造枠を電気炉に入れて2時間ほど焼成します。 |
鋳 造 |
焼成が完了したら鋳造機に乗せて地金をバーナーで溶かし遠心力で鋳込みます。 |
鋳造上がり |
鋳込みあがりを熱いうちに水の中に入れて石膏をおとし希硫酸に入れて黒い参加皮膜を取ります。 |
完成作品 |
湯口から切り離しヤスリがけ、ロー付け、組み立て最終仕上げをして完成です。 |
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